バリスタ・チャンピオン主催の世界同時カッピングに参加!(3)
- 現場についた時には既に準備万端!
- 3・2・1、ストリーミング配信開始!
- コーヒーへの情熱を分かち合い友情を深めさせてくれるカッピングの世界
- ストリーミング配信の挨拶で筆頭で名が挙げられたエルサルバドル
さていよいよ世界同時カッピング、エルサルバドル・チームのセッションの模様をお伝えします。
現場についた時には既に準備万端!
こうして9月21日(土)のカッピングセッション当日を迎え、私はその日ホフマン氏のストリーミング配信が始まるエルサルバドル現地時間の午前8時の数分前に、現地チームのセッションが実施されるコーヒー審議会のコーヒー・スクールを訪れました。その時には既にカッピング参加者とセッションの運営関係者が揃い、そこからのカッピングとストリーミング配信の機材が適宜配置されており、準備万端でした。
ニコラスが率いるエルサルバドル・チームのインターネット経由のストリーミング配信はホフマン氏の生放送が画面下方に投影されて見える様になっており、画面上部にカッピングやコメントをする我々が映りました。そのエルサルバドル・チームのカッピング・テーブルのセットアップは、5つのコーヒーが2セットテーブルに乗せられたものでした。そのテーブルに面して真ん中に司会のニコラス、そして彼の両側に二人づつプロのカッパーが位置しました。
ジャーナリストとしてニコラスが考えたこのプレゼン様式は、エルサルバドル・チームも含み今回の世界同時カッピングの視聴者の多くがコーヒーのプロではなく、愛好家である事を意識してのものです。彼自身コーヒーの愛好家であり、報道のプロでもあるニコラスが、コーヒーのプロのカッパーの意見や知識を解説して視聴者にお伝えする、と言う意向のものです。
3・2・1、ストリーミング配信開始!
そして遂にホフマン氏の配信が始まると、同氏は今回のカッピングに至る経緯やイベントの目的、またホフマン氏側の準備やロジスティックス面での四苦八苦などがカッピングの前置きとしてプレゼンされました。エルサルバドル側でもストリーミング配信が開始され、ニコラスが我々を紹介するとホフマン氏のプレゼンの主要な部分を拾って訳したり、解説しました。
ニコラスの両側に立っている我々カッパーにも幾つかコーヒーの味覚や栽培、精製と言った多岐にわたる疑問点についての回答を促され、そう言ったノウハウを視聴者に知って頂くと言う流れでイベントの前奏が過ぎていきました。それが終わると遂にカッピングの時が訪れ、カップを覆う蓋を取りフラグランスを感じ、お湯を注いでクラストを割ってアロマを嗅ぎ、コーヒーを口中にし、エルサルバドルの5人が5つのコーヒーを試しました。
一通り評価をした私の率直な意見は、全てスペシャルティーコーヒーではあるものの3番から5番がより特徴のあるものであり、香りに限るとブルーベリーが感じられる3番、そして特にその性質が強い4番はより高品質に感じました。カッピング評価に基づいた産地の特定に関しては、1番と2番がコロンビアか中米、3番と4番がアフリカ勢で特に前者がエチオピア、後者がケニア、そして5番のスパイシーさの為、これはイエメンではないか、と言うのが私の予想でした。
コーヒーへの情熱を分かち合い友情を深めさせてくれるカッピングの世界
ホフマン氏がコーヒーの正体を暴くと1番がニカラグア、2番がグアテマラ、3番がエチオピア、4番はケニア、そして5番もまたエチオピアだったので、ほぼ全てが当たりと言う結果でした!最後のエチオピアは少々外れましたが予想したイエメンとは隣国同氏であり、カッパー歴何十年もの方でもエチオピアとイエメンを混同する事もあるのですが、そこは自分としては識別に向けての訓練を重ねていくのが必至だと感じたものです。
セッションの一環として司会のニコラス夫々のカッパーにどのカップが特に高品質に感じられたかと聞かれるとほぼ皆が口を揃えてが4番のケニアを筆頭で挙げ、好感度2番めとしては3番のエチオピアが多く選ばれました。私も1番はケニア、そしてその次として香りまでは同じく3番目のエチオピアが優れていると感じましたが、最終的に味覚が入ると魅惑的なスパイシーさの為に5番かな、と言う結論により少々他のカッパーと意見が割れました。
でもその当たったか外れたか、意見一致の有無と言う話とは別に、コーヒーへの愛情いっぱいの者同士、このコーヒーのこの特性はこうあり、こういう魅力がある、と言ったコミュニケーションをシェアし合うのがカッピングの醍醐味だと思います。この時のカッピングでも私は隣でカッピングしたエルネストとお互いの感触を分かち合い、例えば3番以降がより明確でより良いのでは、等と感想を交換するとカッパー同士としての一体感が広がる思いでした。
ストリーミング配信の挨拶で筆頭で名が挙げられたエルサルバドル
今回のカッピングは、ホフマン氏のユーチューブ・チャンネルに掲載されているストリーミングしたビデオが、2019年9月30日現在で22,000以上の視聴回数に達している事から見ると大成功だと言えると思います。またもう一つの統計によるとカッピング最中は1,770人もの視聴者がホフマン氏のストリーミング配信を見ていたとの事なので、正式ではないものの目論見通りギネス記録を塗り替えた事になります。
エルサルバドル・チームに関してもニコラスのコーヒーの取得努力を報うかの様に、ホフマン氏はストリーミング配信の20分時点で何カ国かへの挨拶の言葉を言った際にエルサルバドルの名を筆頭で挙げました。またカッピングの二日後にはエルサルバドルの現地新聞でもチームの参加が取り上げられ、とても思い出深いイベントとなりました。
最後になりますが、以下にホフマン氏とエルサルバドル・チームのストリーミング配信ビデオのリンクをシェアしますので是非御覧下さい。
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ホフマン氏のストリーミング配信ビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=JI7PQu-i578 -
エルサルバドル・チームのストリーミングビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=2ZSiU6PLO_Y
次回もカッピングの話を続けるものの場所を少し変えて、グアテマラにおける私のカッピングの古き先生とのセッションについて紹介します。